Archive for April, 2012

頭痛の種? 個人所得税申告 A Big Headache? Individual Income Tax

Sunday, April 15th, 2012

アメリカ人にとって、4月15日イコール所得税申告締切日です。(2011、2012両年は、ワシントンDCの休日が週末に当たったため、4月17日が期限となりましたが。)日本と違って、会社員であっても学生であっても所得がある人は各自確定申告をしなければなりません。雇用者から送付されるW-2や1099-MISCといった所得明細、金融・教育機関・政府等からの諸々の明細書を基に、申告書を作成して期限内に提出します。主人は、バイトを始めた16歳から確定申告をしていると言っています。

私は1980年代に渡米してより、所得申告は主人に任せていましたが、2003年に学業が一段落したので、私が税金の担当をすることにしました。その数年前、2000年初頭に個人向けのタックスソフトが人の会話に出始めていたので、主人とベスト・バイに見に行きました。タックス・ソフトがまだ駆け出しの頃で、連邦政府と州政府の2つのソフト(CD-ROM)併せると70ドルを超えました。私たち夫婦の申告内容はとても簡単だったので、70ドルも出すのは採算が合わないと判断して、今まで通り説明書を読みながら電卓を使ってすることにしました。

100頁からなる説明書を片手に読み慣れない用語と戦いながら所得税申告書F-1040を準備するのに半日を要し、数日間それを寝かせて、もう一度チェック。数日後、最終チェックをして主人と私が署名して投函というプロセスを何年間か続けました。ところが、2009年の申告をした時のこと、内国歳入庁Internal Revenue Serviceより申請額以上の還付が届きました。添付メモから、2009年の新規控除、勤労奨励税額控除 Making Work Pay(夫婦で800ドル)を私が見逃していたのだと分かりました。予定より還付金額が多いのは嬉しい事ですが、毎年変わる税法についていくのは難しいと感じました。少なくとも、タックス・ソフトで数字の確認が必要と思いました。

その頃、知人が低所得者及び高齢者向けの無料のタックス・サービス・センターでボランテイアをしていると聞きました。このサービスは、内国歳入庁管轄下の経済発展研究センターCenter for Economic Progressがボランテイアを募って各地で年収が規定レベル(2011年の場合、独身者で35000ドル、夫婦合算申告者で55000ドル)以下の人を対象に申告書作成サービスを無料提供するというものです。私は、以前から税法に興味があったので、その人の取り計らいで、センターの見学をさせてもらいました。仕事の関係上その年はボランテイアをすることはできませんでしたが、大いに興味を持ちました。

2010年末、時間ができたので先のボランテイアをすることにしました。今まで、自分の申告書しか作成したことがなかったので、税法をゼロから勉強し直しました。30余章からなるオンライン学習をして、ボランテイア資格試験に合格するとタックス・センターでお手伝いができます。ボランテイアは大別すると2グループから成りたっています。1つはアカウンテイング専攻の大学生。もうひとつのグループはその分野の現役またはリタイヤした人たちです。私のように年配で新米というのは稀です。ボランテイアの多くは、週1回タックス・センターに赴いて3時間お手伝いをします。それを1月最後の週から4月の半ばまで12週間続けます。

2012年4月12日(木)が私の今期(2011年タックス)の最終ボランテイア日でした。今年はボランテイア2年目でしたから、去年と比べるとずっと落ち着いてお手伝いができました。この地域サービスで一番嬉しいのは、センターにはベテランが多くいるので、分からないことは彼らに質問できることです。また、内国歳入庁公認のタックス・ソフトに自宅でもアクセスしすることができるのはとても重宝です。自分の申告書は、このソフトを使って準備しています。

さて、タックス・ソフトですが、数年前まではCD-ROMを購入して申告書の作成をするのが主流でしたが、今では完全にオンラインの世界になりました。ソフトが普及した背景には、郵送と比べると還付がとても早い事実があります。郵送ですと、還付は数週間掛かりますが、e-fileの場合には1週間から10日で還付を受け取ることができます。

オンライン・タックス・ソフトは数種類ありますが、H&R BlockとTurboTaxが先頭で、TaxActが後続。他のソフトは、前述3社に大きく水を空けられています。(申告内容が簡易ならフリーの)ソフトをダウンロードして、分かりやすい質問に答えて申告書を完成させ、それをe-fileします。連邦へのe-fileは(所得が規定レベル以下ならば)無料、州政府へのe-fileは(所得に関係なく)有料($15~$37)が2012年の相場です。

ところが、労力を惜しまなければ、連邦・州ともにウェッブサイトでゼロ・コストでe-fileができます。私は3年前から州政府のウェッブサイトに行ってe-fileしています。また、昨年から連邦政府のサイトで無料e-fileサービスを利用しています。どちらも所得に関係なく無料で申請できますが、入力作業に時間がかかります。

このように考えると、e-file申請オプションは或る程度公平なのかと思います。①低所得の人たちは無料のタックス・サービス(連邦・州)が受けられる。②オンライン・タックス・ソフトで無料で連邦政府に確定申告書をe-fileできます。州政府へのe-file料金は高額ではありません。③複雑な申告書作成が必要な人や高所得の人たちはお金を払ってCPAや税理士に依頼すれば良いのです。④入力作業を疎まなければ、所得枠に関係なく無料で連邦・州のサイトでe-fileできます。

年が明けると米国民の殆どは確定申告を思い起こすでしょう。日本に住んでいたときは、税金のことなどほとんど考えたことがなかったけれど、4半世紀もアメリカにいれば、考え方が米国流になるのは当然。金銭面で行動を起こす前に税金上の影響を考慮します。いつ、この株を売るべきか?年内に結婚すべきか?車の買い替えタイミングは?税法が変わるらしい ― 資産管理を見直さなければ。。。常に最新情報を入手し、最もメリットのある行動を取れるようにすること。そのように考えて行動すことは、困難ながらも、個人の財政管理上とても大切なことです。お金を稼ぐことと同等、またはそれ以上に、お金の運用・管理の仕方によって個人の財政は、大きく左右されると思います。

最後に、目の上のタンコブの確定申告ですが、一般米国市民が税金を納めるようになったのは、以外に新しく、1940年代です。所得税申告の流布に協力したのが、かのドナルド・ダックだったんですね。以下、米国公共ラジオ局nprの記事とビデオへのリンクです。

From Abe Lincoln to Donald Duck: History of the Income Tax, and Pay Your Income Tax: 1943 Disney Propaganda

http://www.npr.org/player/v2/mediaPlayer.html?action=1&t=1&islist=false&id=149058446&m=149126139

追記

4月16日夕方、無料タックス・センターのボランテイアの打ち上げ会がありました。50人ほどが中華レストランに集まりました。食事の前に、理事長が今年のセンターの業績を話してくれました。申告者900余名。ボランテイア65人、1050奉仕時間。申告者の還付総額120万ドル。有料のタックス・オフィスに行くと$100支払うと計算すると、9万ドルをセーブしたことになります。私たちは地域社会に貢献できて、とても満足でした。

今年は、政府の予算カットで当市の無料タックス・センターは削られてしまいました。それでも、コミュニテイでこのサービスの必要性を周知していた一部の人がユナイテッド・ウエイの助成金で3箇所のセンターを設けることができました。来年は、予算カットがさらに進行するとの噂ですが、私たちの町はの無料タックスセンターはドアを閉じることはないでしょう。「また、来年手伝ってね。」と言われて、簡単にYesと答えてしまいました。

「斬られ」の達人、福本清三さん米国公共ラジオ局でフィーチャーされる

Sunday, April 1st, 2012

起床して出勤準備をする間、そして、朝夕の通勤時に車の中で聴くのは必ず米国公共ラジオ局NPR(National Public Radio)です。渡米して25年間、トピックの豊富さ、知識レベルの高さ、アナウンサーの質の良さ等の理由で、忠犬ハチ公のように、NPRを聴き続けています。

3月28日仕事帰りのドライブ中に、そのNPR局から名「斬られ役」福本清三さんが紹介されていました。福本さんのお名前を聞いただけではピンと来なかったので、帰宅するや即ウェッブサイトでチェックしてみました。「ああ、ラスト・サムライで、トム・クルーズが“ボブ”と呼んでいた俳優さんね」と納得しました。

昨年末から私のウェッブサイトのアートページで紹介している真矢さんも『ラスト・サムライ』で殺陣(Samurai Ensemble)で出演していることもあり、とても興味深く聞かせてもらいました。過去50年間に5万回斬られたそうです。1日3回、週7日50年続けて死んだ計算ですね。斬られ役が「無様」な死に方をすることで、主役がより輝る。役者として、自分を抑えて相手を引き立てることは、とても難しいことです。それを半世紀続けることは至難の業だと思います。70歳近くになっても現役で、衰退していく業界の遺産を後世に残すことに徹している姿に、好意を好感を持つ人は多いと思います。体力の許す限り、続けて欲しいと思います。

リンク(写真とオーディオ付):

http://www.npr.org/2012/03/28/148922566/in-japan-sliced-up-actors-are-a-dying-breed